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こないだあちきは「埼玉県産業観光講演会2008」ってのに呼ばれてノコノコと出て行った訳だけど、そこで同じく春日部に住む桐箪笥(きりたんす)職人の飯島勤(いいじまつとむ)さんと会ったんよ。で、その日は打ち上げで飯島さんと5次会まで飲み明し、「じゃ、キンちゃん(勤さんのあだ名)今度見学いきますよー」ってな話をして、この前行ってきたのです。 事前知識として、飯島さんは「春日部桐箪笥伝統工芸士会会長」や「関東伝統工芸士幹事」、「日本伝統工芸士会木竹部門副会長」などを務めている伝統工芸界のすんごい人でふ。 工場に着いたら、飯島さんは「せっかくだから箪笥を作る順番をちゃんと見せなきゃなぁ」と話してくださって、近くにある材木屋さんに連れて行ってくれたよ。 ここは材木屋さん。 東北から運ばれてきた桐(丸太)をここである程度使いやすい大きさに切っているんだそうだ。 写真の中央にある大きな機械が電動ノコギリ。5m以上はあるんじゃないかってくらい大きな輪っかになった刃を装着して、それで木を切っているんだ。 これが手元。高速回転するノコギリで切るには木の幅が狭い、、、 これは職人さんだからできるんだろうなぁ。もしおいらがやることになったら、ビビっておしっこ漏らしちゃうと思う。 材木所で大まかに切られた桐は外の保管所に運ばれ、ジェンガのように積まれる。 ジェンガのように積んでいるのは、風がよく通るようにするためだって。 こうして数ヶ月放置して木からアク(木の油とかなんかの成分)を出すんだってさ。 これは木のアップ。黒い部分と白い部分があるのがわかるかな? 黒い部分がアクが木の表面に浮かんできた部分。 白い部分はジェンガの柱になっていた部分で風や光が当たってなかったからアクが出ていないんだ。黒い部分は一見すると汚れてしまったように見えるんだけど、一度アクを出し切らないことにはいい桐製品はできないんだ。というのも、タンスを使っていたらどんどん黒くなっちゃった、、、ってことになったらヤだもんね。 だから、数ヶ月に一度このジェンガを解体して白い部分に風が当たるように組み直してしっかりアクを出すんだって。 桐は軽い木材とはいえこの量を組み直すとなるととても重労働だろう。いい物を作るのはやっぱり大変だ。 そして、ここでアクを出したら即使える!というわけではなくて、この後倉庫に持ってってさらに2〜3年乾燥させて状態を安定させるんだってさ。うーん、いい物を作るのはやっぱり時間もかかるんだ。 さて、倉庫はショートカットして、飯島さんの工場に戻ってきたよ。 ここは断裁室。ここでは材木屋でカットされた木を、タンスを作るために改めて切るんだ。 シュ、シュと、飯島さんは手早く切っていく。さすが手慣れたものだ。 そうそう、木目を見て、放っておくと反ってしまいそうな木はもう一回中央でカットしていたよ。時間をおいたら反ってしまいそうな木はあらかじめカットしてしまって、後から少しズラしてくっつけることで反りを抑えられるんだってさ。 飯島さんとかんな機。 断裁機で木をある程度の大きさを揃えたら、今度はその木同士がピッタリくっつくように木の断面をかんながけするんだ。 工場全体。飯島さんはかんな掛けした木を木工ボンドで貼り合わせている。 こんな感じに金具で木を挟み、圧をかけることでしっかりくっつけるんだ。 タンスを作る際に凄い太い木(一枚の木)を使って作れればそれが一番いいわけだけど、タンスほどの太さがある木なんて滅多にない。あったとしても非常に高価だ。 そこで、木目や木の性質の似通った木を貼り合わせて一枚の大きな板を作るんだ。 木工ボンドでくっつけて板にしたら、今度はその板の表面加工。 ちなみにこの機械はちょっと粗目のかんな。表面の汚れをはぎ取る感じ。 ここでアクが浮いて黒くなった部分も奇麗に削られるん。 こちらは飯島さんいわく「超仕上げかんな」。木の表面をうすーく削る機械だ。 この機械に板を入れるとうすーい鰹節みたいな木屑がトュルンと出てきてちょっと面白い。この「超仕上げかんな」を数回かけることで、板がツルツルになってたよ。 超仕上げな板を使って次はいよいよタンスの組み立てなんだけど、、、今回の見学はひとまずここまで。 後日、ツルツル板をどうやってタンスに組み立てていくのかを見学させてもらう約束をしたよ。また見学してきたら続きを書くっす。次回をこうご期待!! って、今回はまだまだ終わらなくて、飯島さんから聞いた小ネタをいくつか書くよ。 これは木の釘。 よく見てみると4本とも形が微妙に違うし歪んでるよね。これは人がナイフみたいなのを使って一本一本作っているから形が違く、そしていびつになっちゃうんだって。 でも、このいびつな形がいいそうで、この釘を打つ時は強引にねじ込むことになるから、一度はめたらもう外れることがないそうなんだ。 機械で削った木釘は形がきれい過ぎて、抜ける時は一気にスポっと抜けちゃうことがあるんだってさ。手作りの意外な効能というか、丈夫な物を作るのにそういう、技術ののりしろというか、ぴっちりした数式じゃない揺らぎの部分があるのが個人的に面白かった。 伝統工芸全般に言えることなんだろうけど、人もまだまだ機械に負けませんぞ!って感じが非常に気持ちいい。 そういえば、タンスの数を数えるとき「ひと竿、ふた竿」って数えるのは知ってるかな?または、なぜ単位が「竿」なのか知ってるかな? 知らない人は上の写真を見てほしい。タンスの上に棒が通っているのがわかるかな? 昔はタンスを移動させる際に、タンス上部に付いている金具に棒(竿)を通して駕篭(カゴ)のように運んだんだそうだ。 そう、つまり「ひと竿、ふた竿」って数え方は、タンスを運ぶ時に使った竿から来てるんだってさ〜 あちきは今回初めてその由来を知ったよ。 知らなかった人は周りの人に言いふらすといいと思うんだ。 これが金具部分のアップね。 ちなみに、このボロボロになったタンスは100年くらい前のもので、飯島さんがこれから修復するんだそうだ。作りのいい桐箪笥は何度も新品同様に甦るんだってさ。 それから、飯島さんの工場を見回っていたら段ボールが置いてあったので中を見てみたら、、、そこには、らき☆すたの文字が! あちきはらき☆すたを見たことがないのでアニメの内容は知らないけど、そのアニメが春日部や鷲宮とかを舞台にしていて、アニメファンが多く訪れていることは知っているよ。 なんと、飯島さんがらき☆すたグッズを作っている一人だったとは! せっかくなのでどんな物なのか中身を見せてもらったよ。 これは「らっ桐☆ばこ」というそうで、らきすたストラップを保管するのがメインの使い方っぽいんだけど、その他に入る物はなんでも入れればいいと思う。 持ってみるとビックリするほど軽い。買った人は、あぁこの軽さが桐製品なんだなと実感できると思う。 こちらがその「らきすたストラップ」。今回4つ見せてもらったんだけど、もう1種類あるらしい。 それにしても、日本の伝統工芸の重鎮ともいえる人が作ったアニメグッズとは、なんだか豪華すぎる、、、 飯島さんいわく、こういうグッズで若い人たちにも桐の良さを知ってもらえる機会になるならと作っているそうだ。 桐箪笥や桐箱は春日部の特産品なのだけど、実際は春日部に住んでいるあちきでさえそういうことを忘れてしまうほど普段桐製品に触れる機会は少ない。市外の人ならなおさらだろう。それを、こういったアニメグッズという形式を使うことで認知度を広めるとは。 伝統工芸というと少し古くさいイメージがあるけど、作っている人たちは想像以上に革新的な考えを持っている人もいるよ!ってお話ですな。 いやしかし、伝統工芸をも飲み込んで、それが広まる土壌をもっている「らき☆すた」のポテンシャルってすごいもんだね。今度機会があったら見てみよう。 そうそう、この「らっ桐☆ばこ」や「らきすたストラップ」は、12月21〜23日に行われる「第11回かすかべ押絵羽子板と特産品まつり」ってので販売されるらしいよ。興味ある人は行ってみるといいと思うんだ。飯島さんも販売に行くらしいし。 それから飯島桐箪笥製作所は事前に連絡をすれば一般の人も工場見学OKとのこと。 見学したい人は「ぴろりのブログを見て連絡した」って言えば話が早いとおもお。 ってことで後半につづく。 ○飯島桐箪笥製作所 http://www3.ocn.ne.jp/~iijima/ ○飯島桐箪笥-地域資源活用プログラムファミリーメモリアル家具 http://iijima-kiritansu.no-blog.jp/ 埼玉県春日部市豊野町1-1-9 TEL : 048-734-3922
by open_eye
| 2008-12-04 22:01
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